キリスト教徒への攻撃が中国で最も頻繁な河南省で新たな弾圧が行われた。当局は重機と300人の職員を動員し、国が認可した教会を取り壊した。
過去1年間にわたり中国中央部に位置する河南 省 では、キリスト教に対して非常に厳しい弾圧が行われてきた。数えきれないほどの十字架が撤去され、当局は多数の教会を取り壊している。
昨年のクリスマスイヴの12月24日、地級市に相当する周口 市 にある鹿邑 県 では、政府公認の 三自教会 が当局により破壊された。この教会は完成後2年も経たないうちに姿を消すことになった。
信者によると、当局は2018年4月からこの教会を取り壊すことを計画していたようだ。衛星写真に写り込んでいたことが理由であった。教会を守るため20人以上の信者が24時間体制で交代しながら教会を見張っていた。政府による措置をどうにかして逃れるため、教会の指導者は建物を売却したという噂まで流し始めた。
しかし、2018年12月18日、鹿邑県政府、警察隊、土地および資源局など諸機関の職員300人が教会に現れ、上層部の命令により教会を壊すと宣言した。このとき、市民と信者たちを現場から遠ざけるため、検査官の車両、消防車、警察車両を含む20台以上の車両が、教会の近くの交差点を封鎖していた。
ある現地の政府職員は集まった人々に対して「上層部の命令により、今日教会を取り壊さなければ、私たちは解雇されてしまう」と告げた。
取り壊し中、劉芳(リュウ・ファン)(仮名)さんと二人の信者が前に進み出て、取り壊しを阻止しようとした。この行為に対してある当局者は「(教会の)衛星写真がある。取り壊さなければならない」と力説した。続いて二人の警察官が劉さんを投げ倒し、暴行を加えた上、背中の後ろで腕に手錠をかけた。別の信者は四人の警察官に押さえつけられた。「今、教会を破壊している。今度は逮捕しにやって来ることになるぞ」と警察官は信者たちを脅した。
当局は重機を使用して教会を取り壊した。作業を開始してから二時間後、教会は廃墟と化した。
動画: 取り壊される教会。
教会の指導者たちは法的な問題を回避するため、全ての規則を守る努力をしていた。2017年3月、教会の建設を開始する前、指導者たちは現地の土地管理局に申請書を提出し、必要な許可を全て受けていた。
教会の建設費は50万人民元(約793万円)を超え、その資金は全て信者からの寄付金で賄われた。ある信者は「私たちはこの教会を建てるために一生懸命頑張りましが、当局に破壊されてしまいました。私たちは家を失ったのです」と嘆いた。
江涛による報告
最終更新:2019年1月11日