出典:中国からの直接の報道
日付: 2018年7月2日
大規模な「宗教中国化」キャンペーンの開始当初から、中国共産党政府は新疆ウイグル自治区に暮らすイスラム教徒のウイグル族を収容する「再教育」のための強制収容所を増設してきました。中国の社会主義社会の要件に即して宗教を変えることを目的としたこのキャンペーンで実際に行われていることは、イスラム教徒のウイグル族の文化・宗教浄化と言えるでしょう。地元の住民が「強制収容所」と呼ぶこのキャンプは、ますます苦悩の種となっています。
新疆ウイグル自治区南部のホータン市職業能力教育訓練センターおいて、極めて劣悪な環境で400名を超えるウイグル族女性が集中講義を受けながら収容されているという情報をBitter Winterは入手しました。この強制収容所には17歳から55歳までの女性が拘束されており、結婚後数ヶ月で送られた女性や、夫が新疆ウイグル自治区の別の強制収容所に収容されている女性もいます。
「教育による改心」のための強制収容所 では、収容者は中国標準語(北京語)や技術など、さまざまな授業を受け、試験に合格しなければなりません。試験に合格した人だけが釈放の検討対象となります。「中国語を学ぶのは本当に大変だ。毎週試験があるが、ほとんどが6割も取れない」と、ある収容者は言います。この強制収容所の一義的な目的は教育ではありません。収容者はイスラム教を否定し、自己批判を行い、共産党支配に感謝しなければなりません。このためさまざまな手段が講じられており、たとえば、食事中に共産党を賛美する歌を歌わさせることもその一環です。
絶え間ないプレッシャーの中での暮らしにより、強制収容所に収監されている女性は精神的に不安定となっています。あるウイグル族の少女は、泣きながら「両親は服役しており、家には妹と年老いた祖母しかしません。両親に毎日とても会いたくなります。2人が早く帰ってきて、妹たちの面倒を見てほしいです」一方、自宅と子供たちが恋しい女性たちも、毎日泣いて過ごしています。
強制収容所の警備は極めて厳重で、収容者が暮らす監房にたどり着くには3つの関門を通過する必要があります。1つ目の門はセキュリティドア、2つ目は施錠された鉄門、3つ目は鉄格子の中にある小さな門です。この収容所には小さな監房が36室あり、それぞれに3段ベッドが設置され、その周りに授業を受けるための机と椅子が置かれています。各監房およびトイレにも監視カメラが設置され、女性を監視しています。
収容者は週に1回しかシャワーを浴びることができず、真夏には暑さにより、女性たちが押し込まれて暮らす部屋はひどい体臭がこもり、極めて劣悪な環境となっています。1つのシャワー室を数百名の女性が共有し、看守が見張る中、一切のプライバシーもなく入浴しています。
情報提供者は、ここに収容されているウイグル族女性は以前、2万人のウイグル族を収容しているホータン市の「新区」と呼ばれる別の教育訓練センターに収容されていたと言います。